この本読むと日本が単一民族であるはずがないと理解できる。
8月縄文展見に行ったことも影響してこの本を読んだけど、
日本列島に住んでいた真日本人と言えるのはアイヌ民族だ。
南北アメリカ大陸のネイティブ・アメリカン、オーストラリアのアボリジニと一緒で淘汰させられてきた。
縄文、弥生時代は緩やかに大陸から朝鮮半島から向こうの民族が入って来て同化していき倭国になった。
卑弥呼の時代あたりから歴史があやふやになるのは本当の歴史が後世に伝わると日本を支配するのに障害になるからだ。
高句麗、百済、新羅、任那は日本史に登場する古代朝鮮半島の国々。
天智天皇が白村江の戦いに大軍を送り大敗北したのは百済のロビー活動によってとある。
以前は天智天皇自身が百済系だからなのかと思っていたけど、倭国に流れて来た百済人に影響されて利用されて大軍を派遣したと理解した。
新羅のことをシンラと差別、馬鹿にしたのは、百済人、百済系の人間からすれば当然のことだ。
現代の韓国、北朝鮮を思えば差別意識が生じることは理解できる。
倭国から日本に国名変更になったのは、ある意味乗っ取られたからと考えるとそうかなと思える。
朝鮮半島からすると太陽に近い国、太陽の元で、日の元、日の本で日本になった理解するようになった。
日本海側は新羅との関係が強く親新羅派。
島根県の荒神谷遺跡から銅製品が大量に出土したのは、鉄器使用文化に移行したか鉄器使用民族に降伏したから廃棄させらた。
浦嶋太郎、因幡の白兎は出雲王国と朝鮮半島、新羅との関係をおとぎ話として語り伝えた暗号だ。
全方位外交の蘇我氏の政策は百済の連中には邪魔でしかない。
蘇我氏は新羅系というよりは出雲王国と繋がりがあって親新羅派だった。
古代豪族は出雲系で、そこに割り込んできたのが藤原氏だ。
まだまだバラバラの古代史だけど、高校の日本史の程度よりは考えが広がった。
元日本人の流れを汲む連合国家倭国、大和政権、大倭政権は百済人王子豊璋、後の中臣鎌足、藤原氏によって支配されたと考えると隠された歴史が見えてくる。
太陽神天照大神を日本の祖神として藤原不比等が天武天皇の皇后後の持統天皇を女帝として認めさせるために日本書紀を編纂した。
日本書紀は史実を交えながらの神話を含んでいる。
百済国の王子豊璋が藤原氏が旧倭国、正統国家日本を乗っ取ったことを誤魔化すために。
だから蘇我氏はずーっと悪者扱いされてきた。
大豪族蘇我入鹿暗殺のテロリストが正統であるために。
蘇我氏にとって八佾の舞は身分相当だったと理解している。
学校の歴史教育では絶対に教えない見方、考え方だ。
二十代で梅原猛先生の隠された十字架を読んだときは漠然と古代史に興味を持ったけど、
関裕二先生の古代史を読むと学校教育では絶対に教えない古代史を知ることができて自分なりの日本古代史がなんとなく繋がりつつある。
関裕二先生の考えが100パーセント正しいと言ってしまうと総攻撃されてしまうけど、
学者先生ではないから自由な発想で古代史を想像し史実、科学事実と照らし合わせながら古代に誘ってもらっている。
何が正しいとかこっちが正しいとかは思わないけど、人類の起源、人類の系譜、人類の拡散から縄文時代、弥生時代、古墳時代、飛鳥時代へと思いを馳せると楽しい。
日本が乗っ取られたとしてもその流れの中に生きている日本人だから今さら良いも悪いもない。
歴史は歴史認識ではなく歴史事実を知りたい。
ただそれだけだ。