1冊約600ページ超の5巻で、古本屋さんで500円で買った本。
忠敬は下総佐原村の婿養子先、伊能家の財をふやし五十歳で隠居。念願の天文学を学び、
一八○○年五十六歳から十六年、糞もよけない”二歩で一間”の歩みで日本を歩き尽し、
実測の日本地図を完成させた。この間の歩数、四千万歩・・・
定年後なお充実した人生を生きた忠敬の愚直な一歩一歩を描く歴史大作。全五巻
買ったはいいけど、なかなか読む気がしなかったのに読みだしたら面白い本。
江戸時代、日本を歩いて地図を完成させた伊能忠敬を思ったら600ページ超の本を5冊読むことは簡単だと思い、ただいま1巻284ページ。
簡単だとは言っても、字が小さく老眼鏡をかけて読んでいるので少しずつ前進。
文明が進歩するのは人類にとっては良いことなんだろうけど気の遠くなる作業を成し遂げた先人の偉業を思うと現代人は本来持っている体力、能力を退化させているのだろうと思う。
先日、スマホのナビがないと歩けないと歩きながら話していた女性たちの会話を耳にしたけど、自分の五感を研ぎ澄ます生き方をしないと歩くこともできなくなる。
便利なのは確かにそうなんだけど、不便なことを敢えてしていかないと能力は衰える一方になる。
井上ひさし先生の精緻な文章を読んで江戸時代にタイムスリップしている。
井上ひさし先生、素敵な本をたくさん残して頂きありがとうございます。
これだけの文章を書くにはどれだけの資料を読んで理解して、書くという作業に時間を使われたのかと想像すると井上ひさし先生も伊能忠敬と変わらない一字一字書き進んだ愚直な作家だ。
遅筆堂と言われた井上ひさし先生だけど、資料を多読し一字一字考えながら書き進んだ井上忠敬だ。
井上ひさし先生の偉業に感謝しております。
古本屋さんを見つけたら入るようになった。
自分にとってのお宝が古本屋さんには眠っている。