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Channel: 朝ぼけのひとりごと
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えにし第5回公演 12人の怒れる陪審員

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今年最後の観納めの舞台、12人の怒れる陪審員を観てきた。

12人の怒れる男を映画で見てるので、展開はわかって観ていたけど迫力があった。

このお芝居では女性が居ることが映画とは違い、女性の弱さを上手く利用していた。

最初に無罪としたのは女性陪審員で証言に疑いを持つ論理、理性、勇気を持っていた。

1対11の無罪、有罪が2対10、3対9、6対6、9対3、最後は全員一致の無罪評決を導き出した。

最初の一人の女性が無罪を主張しなければ、無実の少年が死刑になるところだったけど、
現実社会でも思い込み、右へ倣えが社会を危ないものにするという意識を持たないと政府、政権の思う壺だと理解しないといけない。

このお芝居は一人の命を左右する陪審員の話だけど、
国家は右翼、左翼どちらの意見が正しいかということに拡大すると、さらに広範な理性的合理的思考を必要とすることになる。

このお芝居を観た後で、国家のこれから、国民生活のこれからを冷静に考え、討論すると右も左も表現が違うだけで、大差ないと思えるかも知れない。

自分の意見をひっくり返されるのは誰だって気分は良くないけど、右翼6人、左翼6人で12対0になるように徹底的に意見、思いをぶつけると意外と賛成できる部分を見いだせるのではないかと思う。

12人の怒れる男、12人の怒れる陪審員は法廷劇だけど、意見対立をどのように収めるかというお手本になる劇だと再認識した。

自他を認めることができれば戦争はなくなる。

違いを認めつつ、言いたいことははっきり言う。思ったことは口に出すことが大切だと教えられた。


最初から最後まで黒人少年は有罪だと思い込んでいた男性は、自分の子供とのいざこざがあったことで強い憎しみを抱き、無罪の可能性を冷静に判断できなかった。

自分に都合が良い判断ではなく、真実を見抜く目を持たなければいけないと教わった。


今年最後の演劇は題名で予約したけど、最後に相応しい考えさせられる素晴らしい作品だった。

劇団遊戯のお芝居に出演された寿々翠さんが出演とは気が付かないで予約したけど、弱い女性を演じて見せてくれた。

今は顔と名前が一致しないので、画像検索で結びつけようと思う。

パソコンがない時代は不便だったのがよくわかるし、今は便利過ぎる時代だと思う。


今年は演劇インフレーションを起こしたので、来年はデフレの方向で厳選して本数を減らして観に行かなければと思っている。

来年は小さな旅もしてみたい。


一年間お世話になりました演劇人の皆様、ありがとうございました。

また来年もよろしくお願いします。

asaboketora

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