なんとなく勘で、予約した青☆組 パール食堂のマリア が、
静かに徐々に心に迫り、自然と涙が流れ、歯を食いしばって嗚咽を漏らさないように我慢して観た素敵なお芝居、舞台だった。
パール食堂のマリアを観ることができて良かったと思うと同時にこのお芝居に感謝申し上げます。
人は皆、辛さ悲しさを隠し持っている、だから頑張って生きていると教えられた。
パール食堂の店主役、藤川修二さんが淡々と人生を見せてくれた。
クレモンティーヌバーの店主役、塚越健一さんが世間から蔑まれても自分に正直にオカマとして生きてきた男、人間を軽妙に堂々と見せてくれた。
M役（街娼、佇まいから女王陛下とも）、渋谷はるかさんが素敵でもあり悲しくもあり、存在感のある姿を見せてくれた。
長女役、福寿奈央さんが我慢してパール食堂を支えて来たんだなと辛く悲しくなったけど、
明るい未来が待っているとわかって嬉しくさせられた。
上條ユリ役、中林舞さんは最後井坂善次郎役平吹敦史さんに愛されていることがわかって良かったなと思った。
叱られてばっかりの住み込みコック役・渡邉りょうさんとミッキー役・土屋杏文さんはあいの子、今でいうハーフで虐められた辛い過去を持っていた。
猫役等々の大西玲子さんも簡単そうで難しい役を見せてくれた。
美容院の店主役、勝平ともこさんは意地悪な感じが上手かった。
次女であり教師役の吉田久美さんと教師同僚役荒井志郎さんの恋の行方もハッピーエンドだなと思って観ていたのに、高熱で無精子になって子供が好きなあなたとは結婚できないと悲恋で終わってしまった場面もいろんな理由があるんだなと辛くなった。
皆さんが上手くていろんなことが重層的に胸に迫り、涙涙で歯を食いしばって観たパール食堂のマリアだった。
吉祥寺シアターは広い舞台だけど、広さを感じさせない上手い舞台の使い方をしていた。
燐光群もそうだけど、素敵なお芝居を魅せてくれた青☆組も劇団のファンになった。
雰囲気だけで魅了された渋谷はるかさんのファンになった。
素敵な出演者皆さんのファンになった。
青☆組 次回作品を楽しみにしています。
素敵な舞台、ありがとうございました。
asaboketora