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Channel: 朝ぼけのひとりごと
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完本 妖星伝 3 終巻 祥伝社文庫 残念だけど読み終わっちゃった

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半村良先生の長編伝奇小説、妖星伝は、SFであり、哲学であり、仏典であり、宇宙論であり、エロ小説であり、素晴らしいというよりは凄いというほうが正確だ。


宇宙創成 新潮文庫 を読んだ後に妖星伝3魔道の巻を読んで、同じようなことが書かれていた。

「知性も宇宙の一部だ。宇宙は自己を観測する者を必要とする。存在を認識するものがなければ
宇宙は存在しえない。生命は意識する者を生み出す宇宙のシステムとして、基本的存在なのだ。


逆説的な言い方だけど、宇宙を観測し認識する人類がいるから宇宙は存在する。


他の本でも宇宙は人類の誕生を待ち望んでいたと書いてあった。


宇宙と精神世界は繋がっている。


演劇で言うなら、
どんなに素敵なお芝居でも観客なしでは成立しない。お客さんが良さを理解、認識して初めて素晴らしいお芝居だと周知される。


妖星とは何のことか、どこの星のことかが読み進むうちにぱっとわかる。


死生論、生命科学論、輪廻転生、般若心経の色即是空 空即是色 が理解できる仏教書であり宇宙物理学そのものであり、ある意味聖書だ。

人間、人類の未来に希望はあるのかないのか考えさせてくれる伝奇小説というには収まりきらない偉大な妖星伝だ。

1000ページを超える分厚い本だけど、読んで大満足、思考の道筋が広がった妖星伝3だった。

文系、理系どちらの学生さんにも読んでほしい妖星伝1、2、3。

時間の無駄にはならない人生、宇宙を考えるバイブル。


半村良先生は宇宙を理解した偉大な作家だ。

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