大劇場に
夜の帳が
降りるころ、
伝説の
男装の麗人が
奈落の底から
よみがえる―。
宝塚の守護神 ファントムの、悲しき愛と劫罰。
舞台に魅せられた者だけが知る
恍惚と業を情熱的に
ドラマチックに描き上げる、
中山可穂版「オペラ座の怪人」!
トップになって二日目に舞台事故で亡くなった50年前の伝説の男役スター・扇乙矢。以後、大劇場の奈落に棲みつく宝塚の守護神ファントムさんとして語り継がれてきた。大劇場では月組トップスター如月すみれのサヨナラ公演の幕が開き、その新人公演の主役には大抜擢された永遠ひかるの前にあらわれた奇跡とは―。男役という稀有な芸への熱いオマージュを込めて中山可穂が情感豊かに描く、悲しく切ない恋愛幻想譚。
王子ミチル三部作とは違う、宝塚感動物語だった。
宝塚歌劇団を観なければと思わされた。
この本を読んで宝塚のイメージはつかめた。
男役トップが頂点であり、コンビの娘役もその頂点にいる。
いつか宝塚歌劇団を観に行きたいとは思っているけど、女性がほとんどの劇場に足を踏み入れるには度胸、勇気が必要だけど、一度は観に行きたい。
でも、何組がいいのか、チケットはどこで買えばいいのか全くわからない。
演劇と宝塚は別物のようにも感じるけど、華やかな宝塚の世界を生で一度は観てみたい。
宝塚歌劇団ファンの皆さまには是非読んで欲しい「男役」だ。
守護神ファントムさんは怖くはないけど、背筋がゾクゾクして感動して涙が流れた。
電車の中では読まないほうがいい「男役」だ。
お芝居されてる女優さんたちには是非読んで欲しい。
観劇が趣味なので、すんなり理解して読むことができた「男役」だ。
「男役」読んでから王子ミチル三部作も読んで欲しい。
その逆も。
宝塚を観たいと思わされた中山可穂先生の「男役」読んでね!
この本はフィクションなので、100パーセント正しい宝塚を描いているわけではないと中山可穂先生があとがきに書かれています。
フィクションだからこそ夢が膨らむ「男役」だ。